人工知能中国が人工知能(AI)の開発に本腰を入れる姿勢をみせています。
2016年5月18日、国家発展改革委員会、科学技術部、工業情報化部、中央ネットワークセキュリティ・情報化指導チームは「インターネットプラス」人工知能に係る3年行動実施方案(以下、実施方案)を公布し、2018年までに人口知能分野で1,000億元レベルの市場規模を目指す方向性を明らかにしました。
中国は2015年からインターネットと従来型産業の融合を目指す「インターネットプラス」という概念を打ち出していますが、今回の3カ年計画もその一環となります。
実施方案では、人工知能に関わる新興産業の育成・発展、重点分野におけるインテリジェント製品のイノベーション推進、端末製品のインテリジェント化レベル向上などを大きなテーマとしており、具体的には以下のようなプロジェクトが挙げられています。

人工知能に関わる新興産業の育成・発展

  • ビッグデータ、マルチメディア、自然言語に基づく研究開発推進、脳型コンピューティングの先端理論及び技術開発展開などにより国家レベルの研究センターでの人工知能研究を推進。
  • 基礎資源の公共サービスプラットフォームを整備。

重点分野におけるインテリジェント製品のイノベーション推進

  • スマートホーム、インテリジェントカー、無人システム、安全防犯システムに重点をおいた応用推進の加速。
  • 製造・教育・環境・交通・商業・健康医療・ネットワークセキュリティなどへの人工知能の応用試行。

端末製品のインテリジェント化レベル向上

  • モバイルインテリジェント端末、ウェアラブルデバイス、バーチャルリアリティなどの製品のサービス及び形態の充実。
  • 人口知能とロボット技術のさらなる融合によるインテリジェントロボット技術の向上。

実施方案はさらに上記分野への財政支援のほか、技術の国際標準化への積極的な取り組み、知的財産権保護の強化、人材育成、国際協力などの方針も示しています。

実施方案の中国語原文はこちらをご参照ください。

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